ウッドショックの懸念
世界の約2割の森林を有する大国ロシアは、ウクライナ侵攻を受け、日本国内における木材需給のバランスに影響を懸念されている。
ロシアへの経済制裁の一つとして、欧州連合がベラルーシからの木材輸入を制限したことにより、欧州では木材需要がひっ迫する恐れが出てきている。
欧州から日本への輸出量が減少すれば、昨年発生した木材が高騰したウッドショックと同じ状況に近づいています。ロシアに端を発する第2次ウッドショックへの懸念が高まっています。
その背景には、PEFC認証(国際的な森林認証)とFSC認証が、ロシア産とベラルーシ産の木材を全て紛争木材と解釈するとの声明を出したのです。
紛争木材は、武装集団や武力戦争に関与する文民政権又はその代表者によって取引された木材であり、その目的が紛争の永続化又は個人的な利益の為に紛争状態に利用をすること」であり、紛争木材は森林認証されず使用できなくなることです。
また、ロシア側も日本を含む「非友好国」に対して一部の木材の輸出も停止しているため、この先の木材高騰へ注視が必要である。
既にウッドショックにより住宅価格が高騰し始めている場合がある。契約書等に”ウッドショック等による請負価格増額”が特約として記載されているケースがあります。今から注文住宅を建てる人は、工務店に請負価格の変動や工事期間の延長があるかを確認した方がよい。
いつウッドショックが終息するかは、過去の事例では数年で落ち着きましたが、将来の状況は誰にも予測が出来ないので、注文住宅を検討している方は、少し様子をみた方が賢明である。